はじめに
六義園の紫陽花の2025年5月下旬の様子
東京都文京区にある日本庭園・六義園。季節ごとに表情を変えるこの庭園では、5月下旬から紫陽花が少しずつ咲き始めています。筆者が訪れた2025年5月28日は快晴。木々の緑がまぶしく、園内は初夏の爽やかな空気に包まれていました。
紫陽花はまだ満開とは言えないものの、つぼみの膨らみや咲き始めた花々の繊細な色合いが楽しめる時期でした。静かな園内で、一足早く“あじさい散歩”を始めてみるのもおすすめです。
六義園の園内マップ

※引用元:六義園(東京都公園協会)公式サイト
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紫陽花の開花予想(2025年・関東)
2025年の関東地方の紫陽花の開花は、ほぼ平年並みの予想となっています。気象情報サービス「ウェザーニュース」によると、東京都内では6月2日〜6月8日ごろが開花のピークとされています。
地点名 | 真花の開花予想 | 平年の開花日 | 昨年の開花日 |
---|---|---|---|
東京 | 6/2〜6/8 | 6/5 | 6/3 |
この予報からも、六義園の紫陽花が本格的に見頃を迎えるのは6月上旬と考えられます。
5月下旬の時点では、咲き始めの株が多かったです。
※引用元:ウェザーニュース「あじさいの官署 開花予想(2025年)」
六義園内のあじさいスポット紹介|品種と場所でめぐる
六義園には、ホンアジサイや額紫陽花だけでなく、個性豊かな山紫陽花も多数植えられており、それぞれの品種が異なる場所で咲いています。名古山では、あじさいの品種マップや解説パネルも設置されており、散策しながら品種名を確認できるのも楽しみのひとつです。
名古山(なもふるやま)のあじさいマップの現地設置パネル

山紫陽花・額紫陽花の品種解説パネル

ホンアジサイ(西洋あじさい)
ボリュームのある花房と淡い青〜紫のグラデーションが特徴のホンアジサイ。園内では正門を入ってすぐのエリアにまとまって植えられており、日差しを浴びて輝くように咲き始めていました。


- 正門を入ってしだれ桜の近く
額紫陽花
花弁が縁を囲むように咲く額紫陽花もこのエリアで確認できました。白く繊細な小さな花が、緑の中で咲いていました。

- 正門を入って内庭大門の近く
山紫陽花 紅額(ベニガク)
花弁が赤みを帯びてくる山紫陽花の一種で、咲き始めは白いですが、咲き進むにつれて、ほんのりと赤みが増していく品種です。

- 土蔵周辺
山紫陽花 深山八重紫(ミヤマヤエムラサキ)
深い青紫色が特徴の山紫陽花。花の中心から外側に向かって花弁が咲きます。

- 土蔵周辺
- 滝見茶屋付近
- 名古山(なもふるやま)

山紫陽花 くれない
白い花弁が徐々に赤く染まっていく様子が魅力の山紫陽花「くれない」。時間とともに色が変化するため、咲き進んだ姿との比較撮影も楽しめます。

- 名古山(なもふるやま)
山紫陽花 七段花(シチダンカ)
八重咲きの花弁が段のように重なる、希少品種の山紫陽花「七段花」。かつて“幻の花”と呼ばれていたこともあり、園内で見つけると特別な気分になります。花色は淡い青色で、ふんわりと重なる花弁が可憐ながらも凛とした印象です。

- 土蔵周辺
- 名古山(なもふるやま)
山紫陽花 紅山(ベニヤマ)
「紅山(ベニヤマ)」は、つぼみの段階から淡い紫がかっており、花弁の咲き始めは白に近く、徐々に赤みが差していく過程を楽しめる山紫陽花です。

- 土蔵周辺
- 名古山
六義園の今の風景もおすすめ
この日の六義園は快晴で、紫陽花の咲き始めだけでなく、池や木立の風景もとても美しく、まさに初夏の庭園美を楽しめるタイミングでした。
特に心地よい風が吹き抜ける池周辺では、新緑の木々が水面に映り込み、まるで絵画のような情景が広がっていました。都会の中にあるとは思えないほど静かで穏やかな空間でした。
紫陽花のスポット巡りと合わせて、こうした風景も撮影・鑑賞してみてはいかがでしょうか。

画像編集を始めたい方におすすめ!
Adobe Lightroomまとめ
六義園の紫陽花は、2025年5月下旬現在では「咲き始め」の段階にあります。華やかさはこれからですが、その分、人も少なく、静かに花の移ろいや品種の違いを観察できる貴重な時間が流れています。
品種のバリエーションも豊かで、ホンアジサイはもちろん、紅山や七段花、くれないなど、山紫陽花ならではの繊細な美しさを間近で感じることができます。
見頃は6月上旬から中旬にかけてですが、咲き始めの今しか見られない風景をぜひカメラ片手に味わってみてください。
※掲載写真についてはこちらをご覧ください。