風景写真は人気ジャンル…なのに売れない?

ストックフォトを始めたばかりの方の中には、「風景写真ならキレイだし需要があるはず」と思って投稿している方も多いのではないでしょうか。でも実際には「なぜか全然ダウンロードされない」という悩みの声がとても多いです。

この記事では、風景写真が売れない5つのよくある理由と改善ポイントを解説します。私自身も失敗を繰り返しながら気づいたことを交えてご紹介します。

1.観光スナップになっている

旅行先で撮ったきれいな風景。ついそのまま投稿していませんか?

ありがちなのが、観光客の姿や建物の看板が写りこんでしまい、「旅行の思い出写真」になっているケース。これでは商用利用しづらく、購入者が敬遠してしまいます。

改善ポイント
  • 看板や人が映らないタイミング・アングルを狙う
  • 撮影後にPhotoshopなどで不要な要素を除去する
    (ShutterstockやAdobe Stockなどでは、看板などに企業ロゴや文字が写っていると、審査時に非承認となる場合があります。)

2.使われるシーンが想像できない

風景写真で重要なのは、「どう使われるか」を想像できる構図になっているか。

たとえば、下の写真は愛媛県の「遊子水荷浦の段畑」。地方の風景ながらも、ユニークな構造と空の広がりがあり、「地方の魅力を紹介する記事」や「日本の自然を紹介する冊子」などで活用されやすい構図になっています。

改善ポイント
  • 空や海を広めに撮って“文字を入れられるスペース”を確保する
  • 「雑誌の表紙」「旅行パンフレット」を想定して構図を考える

実例紹介:遊子水荷浦 養殖筏(愛媛)

地方の魅力を伝える風景として、構図や季節感を意識して撮影した一枚。
私が撮影・投稿して、現在も販売中のPIXTAページはこちら ▶︎ PIXTAでこの写真をチェックする

3.季節感やテーマ性が弱い

風景の中に“いつの風景か”を示す要素がないと、印象が弱くなってしまいます。

  • 春なら桜、秋なら紅葉、冬は雪など季節のシンボルを入れる
  • 写真のタイトルやタグに「◯月」「春の海」「初秋の風景」など具体的な表現を入れる

実例紹介(秋・街並み編):山形県上山市の街並み

秋の空と紅葉が調和した、地方都市の風景。右手前には色づいた木々をフレームインさせ、「秋の観光地」「移住先紹介」などをイメージしやすい構図にしています。
私が撮影・投稿して、現在も販売中のPIXTAページはこちら ▶︎ PIXTAでこの写真をチェックする

4.競合が強すぎる構図を狙っている

有名観光地をベタな構図で撮っても、既にプロが撮った写真が大量に存在します。そこで勝つのは至難の技です。
実際、私も有名観光地で撮った写真はあまり売れず、競合の多さを痛感しました。

改善ポイント
  • 少し視点を変える:ローアングル、逆光、望遠レンズなどで個性を出す
  • 地方の風景を活かす:「知られていないけど魅力的な場所」は狙い目
  • 撮影時間を工夫する:早朝や夕方など、光の美しい時間帯を活用する

実例紹介:秋田県 横手公園・牛沼の風景

有名観光地ではないものの、静けさのある池とあずまや、そしてフジの花がアクセントとなる構図。「自然散策」「癒しの風景」「地方の魅力紹介」などで使いやすい視点を意識して撮影しました。
私が撮影・投稿して、現在も販売中のPIXTAページはこちら ▶︎ PIXTAでこの写真をチェックする

このように、知名度の低いスポットでも競合の少ない魅力的な風景を見つけることで、写真が選ばれるチャンスが増えます。

実例紹介:夕景の東京スカイツリーと旧中川の街並み

昼間では平凡になりがちな都市風景も、夕景の時間帯を狙うことで、光と影のコントラストが際立ち、印象的な一枚に仕上がります。スカイツリーの灯りと川面の反射が、商用利用にも適した落ち着きのある雰囲気を演出しています。
私が撮影・投稿して、現在も販売中のPIXTAページはこちら ▶︎ PIXTAでこの写真をチェックする

時間帯を変えるだけで、同じ場所でも写真の印象は大きく変わります。人とかぶらないタイミングを狙うのも、売れるポイントです。

5.タグやタイトルがざっくりしすぎている

「風景」「自然」「山」だけでは検索されにくく、他の大量の写真に埋もれてしまいます。

改善ポイント
  • タグには地名、季節、構成要素(海、船、棚田など)をしっかり記入
  • タイトルにも「愛媛県 遊子水荷浦の段畑|青空と海に映える段々畑風景」のように具体性を入れる
  • 想定される用途(観光紹介、郷土紹介、地域移住)なども入れると◎

まとめ:「売れない」のは写真のせいじゃない!

風景写真が売れないのは、写真が悪いのではなく「使いやすさ」や「見せ方」で損をしていることが多いのです。

構図やタグを少し見直すだけで、同じ写真でもぐっと可能性が広がります。地方の風景も、「誰が」「どう使うか」を意識することで、しっかり売れる素材になりますよ。

※掲載写真についてはこちらをご覧ください。

関連記事はこちらもおすすめ!

⚫︎風景写真が売れない原因はタグかも?売れるキーワードの付け方を徹底解説!
⚫︎ストックフォトが売れない原因をチェック|自己診断チェックリストで見直そう