はじめに

2025年4月30日、晴天に恵まれた一日をフルに活用して、岡山の名所を巡るフォト旅を行いました。今回は吉備津神社、足守町並み保存地区、岡山城、そしてライトアップされた岡山後楽園までを歩いて巡った一日を、撮影記と共にご紹介します。

吉備津神社|静寂の中の朝の参拝

朝8時過ぎ、吉備線に乗って岡山駅を出発。

初めの目的地は、吉備津神社です。岡山駅から約15分で吉備津駅に到着。

そこから徒歩10分ほどで吉備津神社に到着しました。

階段を登って、本殿へ。朝の吉備津神社の境内内はまだ人が少なく、静かな空気に包まれていました。

本殿で参拝を済ませたあとは、長く続く有名な廻廊を歩きます。
午前中早い時間だったので、太陽光があまり入らなかったので、少し暗めに仕上がってしまいました。画像補正で全体を明るめにしました。

廻廊は約270m。説明板によると、かつては新宮社まで延びていたとのこと。

廻廊から宇賀神社が見えます。ここには吉備国最古の商売の神様が祀られています。

吉備津神社をすべて回ることはできませんでしたが、次の目的地・足守町並み保存地区へ向かうため、吉備津駅へ戻りました。吉備線は電車の本数が少ないため、時間厳守で行動するのがポイントです。

吉備津神社のルートMAP

ルートはこちら ▶︎ Googleマップで見る

足守町並み保存地区|江戸の面影を歩く

吉備津神社から再び吉備津駅に戻り、9:47発の総社行き列車に乗車。約8分で足守駅に到着。

足守町並み保存地区へはかつてバスが運行していましたが、現在は運休中。地域住民向けのバスもありますが観光客向けではないため、徒歩で向かうことにしました。

雲がない快晴で、歩くと汗が滲むような暑さでした。足守駅から数十分は川沿いを歩きます。

途中で遠くに鬼ノ城が見える場面もあり、風景を楽しみながら目的地へ。

足守町並み保存地区まで歩くこと約50分。

足守町並み保存地区に到着後、岡山市 備中足守まちなみ館で足守の歴史などを説明していただきました。

足守町は、歴史的にも興味深い人物ゆかりの地として知られています。豊臣秀吉の正室である高台院(ねね)の実家・木下家は、江戸時代に足守藩主としてこの地を治めていました。また、蘭学者であり医師としてコレラと闘った偉人、緒方洪庵は、この足守で生まれています。

文学の分野では、歌人として知られる木下利玄(きのした りげん)も足守出身で、彼の生家が町並みの中に今も残っています。さらに、豊臣秀吉の養子となった小早川秀秋は、関ヶ原の戦いで東軍につき、その後、岡山藩の初代藩主となった人物として知られています。

足守を歩いていると、こうした歴史上の人物たちの足跡が、町並みの随所に感じられます。

足守町並み保存地区では、岡山市 備中足守まちなみ館でもらったマップを参考に以下のような見どころを巡りました。

旧足守商家「藤田千年治邸」。江戸時代後期に建てられた町屋建築で、足守を代表する商家の一つ。主屋や土蔵が残されており、現在は資料展示や観光案内も行われています。格子戸やなまこ壁が印象的で、往時の商家の暮らしを今に伝えています。

旧足守藩侍屋敷。江戸時代、足守藩の中級武士が住んでいた屋敷で、長屋門やなまこ壁が美しく残されています。主屋は茅葺き屋根で、当時の武士の生活様式を今に伝える貴重な建築。敷地内は一部公開されており、往時の暮らしを垣間見ることができます。

木下利玄の生家。明治から大正にかけて活躍した歌人・木下利玄は、足守藩主木下家の子孫としてこの地に生まれました。落ち着いた佇まいの門構えと周囲の自然が調和し、利玄の詩情あふれる世界観を彷彿とさせる場所です。

近水園(おみずえん)。足守藩主・木下家の庭園として江戸時代に築かれた池泉回遊式庭園。四季折々の自然に囲まれ、池越しに眺める茶室「吟風閣(ぎんぷうかく)」が静かな風情を醸し出しています。現在も一般公開されており、足守の歴史と自然を感じられる癒しのスポットです。

昼食は足守プラザ隣の飲食店で、天ざるうどんを注文。午後はタクシーを呼んで足守駅まで戻りました。

足守町並み保存地区のルートMAP

ルートはこちら ▶︎ Googleマップで見る

岡山城|漆黒の天守と周辺散策

岡山駅に戻ってからはカフェでひと息つき、路面電車で岡山城へ向かいました。

路面電車を降りて、歩いていく途中で見えてくる旭川越しに望む岡山城。緑豊かな河川敷と清流の向こうに、黒漆塗りの天守が堂々とそびえ立つ姿は、岡山ならではの景観。晴れた日の撮影では、空と川の青さが城の存在感をいっそう引き立てます。

天守閣や石垣、月見櫓、不明門などを撮影しながら、歴史を感じる散策を楽しみました。

「烏城」の異名をもつ岡山城。黒漆塗りの外観と、高く積み上げられた石垣が織りなす重厚な姿は圧巻。戦国時代からの歴史を感じさせる構えで、晴天の新緑に映える美しいコントラストも魅力です。

岡山城 月見櫓と石垣。白壁が鮮やかな櫓は、戦国時代からの築城技術を今に伝える存在で、月見の名にふさわしく、情緒ある佇まいが印象的。重厚な石垣と新緑のコントラストが美しい構図です。

岡山城 不明門。城の裏手に位置し、かつては重要な通用門ながら「決して開かれることのない門」として名付けられた歴史を持ちます。白壁と石垣が際立ち、堅牢な造りが今も当時の防御の工夫を物語っています。

春の烏城灯源郷|夜の岡山城と岡山後楽園

日が暮れると、岡山後楽園と岡山城周辺では「春の烏城灯源郷2025」が開催されており、美しいライトアップが始まりました。

開催期間:2025年4月25日(金)~5月6日(火・休)
ライトアップ時間:18:00〜21:30(最終入場21:00)

岡山後楽園の夜景、旭川越しに眺める岡山城、そして不明門や天守閣の夜景など、幻想的な風景をカメラに収めました。

ライトアップイベント「春の烏城灯源郷」で彩られた岡山後楽園。池の上に光の鯉が浮かび、幻想的な夜の雰囲気を演出しています。撮影に夢中になっているうちにライトアップの終了時間になってしまいました。

岡山後楽園から望む岡山城の夜景。和傘と行灯の灯りが庭園を美しく照らし、春の夜を彩ります。

ライトアップされた岡山城と旭川の夜景。静かな水面にはぼんやりと天守が映り込み、夜ならではの幻想的な光景が広がります。

ライトアップされた岡山城の不明門。白壁が夜の光に浮かび上がり、門の奥に続く灯りが幻想的な雰囲気を演出しています。

ライトアップで彩られた岡山城の天守閣。黒漆の外壁が夜空に浮かび上がり、正面の演出照明が幻想的な雰囲気を引き立てます。

岡山城と岡山後楽園のルートMAP

ルートはこちら ▶︎ Googleマップで見る

おわりに

朝から夜まで歩き尽くした岡山フォト旅。吉備津神社の静けさから始まり、足守の歴史ある町並み、そして岡山城と後楽園の幻想的なライトアップまで、季節の風景と歴史的な建築が織りなす一日となりました。晴天にも恵まれ、撮影スポットごとに表情を変える岡山の魅力を、写真とともに記録することができました。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※掲載写真についてはこちらをご覧ください。