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西新井大師に展示された風鈴の特徴と産地

境内を歩いていると、風に揺れて軽やかな音を奏でる風鈴の数々に出会います。ここ西新井大師の風鈴祭りでは、全国各地から集められた個性豊かな風鈴たちが、訪れた人々を出迎えてくれます。

展示されていた風鈴には、それぞれに産地の特色がありました。

たとえば、福島県・喜多方の風鈴は透明感のある風鈴が魅力で、絵柄と共に、見た目にも涼やか。富山県の真鍮風鈴は重厚で落ち着いた響きがあり、同じく富山の高岡青銅風鈴は伝統工芸の美しさがにじみ出ています。

東京の江戸風鈴はカラフルでユニークな絵柄が特徴的。手描きの模様が夏の風情があります。静岡の駿河竹風鈴は、竹のしなやかな素材感と涼しげな音色が印象的で、岐阜の美濃焼風鈴は陶器ならでは温かみのあるイメージがありました。

そのほか、高知県の「海つ音風鈴」は、ガラス部分は蛍光灯リサイクルガラスで作られていて、透明感のある美しい風鈴でした。福岡県のガラス風鈴は、透明なガラスにカラフルな水玉がちりばめられた、涼しげでポップな風鈴でした。

どの風鈴も、それぞれの土地の空気や職人の想いを感じられるもので、見ていても、聴いていても飽きることがありませんでした。

全国の風鈴が彩るフォトギャラリー

ここからは、今回撮影した風鈴の中から印象に残ったものを紹介します。
それぞれの風鈴には産地の特色や作り手の工夫が感じられ、見て・聴いて・撮って楽しめる魅力にあふれています。

福島県・喜多方風鈴

福島県・喜多方風鈴の金魚をクローズアップで撮影した写真。透明なガラスと絵柄が主役。

撮影メモ

透明なガラスに夏のイメージがある金魚の絵柄が描かれた喜多方風鈴。ガラスの質感がわかるぐらに寄って、絵柄にしっかりとピントを合わせて、絵柄の主役感を引き立てるように撮影しました。

使用機材:iPhone 14 pro Lightroom モバイル版

福島県・喜多方風鈴

緑の背景を活かして撮影した福島県・喜多方風鈴。爽やかな夏のイメージ。

撮影メモ

グリーンを背景にして喜多方風鈴を主役にした構図。背景の自然な緑をぼかすことで、涼やかで爽やかな印象を演出しました。テキストを入れる余白を考えて撮影しています。

使用機材:Nikon D3100
絞り:f/8
シャッタースピード:1/200秒
ISO:200
焦点距離:135mm

富山県・真鍮風鈴

富山県・真鍮製風鈴を不動堂の建物を背景に撮影。和の雰囲気を活かした構図。

撮影メモ

重厚感ある真鍮の風鈴を、西新井大師の不動堂を背景にして和の雰囲気を意識して撮影しました。寺院の屋根をぼかすことによって、背景が淡くなり、黒っぽい金属の質感の風鈴が印象的に浮かぶような感じに仕上がりました。

使用機材:Nikon D3100
絞り:f/8
シャッタースピード:1/200秒
ISO:200
焦点距離:75mm

富山県・高岡青銅風鈴

富山県・高岡の青銅風鈴を背景ぼかしで撮影。落ち着いた和の印象を強調。

撮影メモ

同じく不動堂を背景に、青銅製の風鈴を撮影。硬質な風鈴の質感と、ぼかした背景の建物が奥行きを生み、風鈴の存在感が際立ちます。

使用機材:Nikon D3100
絞り:f/8
シャッタースピード:1/200秒
ISO:100
焦点距離:70mm

東京都・江戸風鈴

瓢箪の形をした江戸風鈴。ユニークなフォルムが特徴の和風デザイン。

撮影メモ

個性的な瓢箪型の風鈴。絵柄だけでなく、形自体がユニークで目を引く風鈴だったので、撮影しました。ガラスに入る光や質感がでる形に仕上がったと思います。

使用機材:Nikon D3100
絞り:f/8
シャッタースピード:1/200秒
ISO:200
焦点距離:90mm

東京都・江戸風鈴

色鮮やかなトンボや花などが描かれた江戸風鈴。夏らしい色彩が印象的な風鈴写真。

撮影メモ

色鮮やかなトンボや花などが描かれた江戸風鈴。夏らしさと賑やかさが詰まった絵柄は、まさに「見て楽しむ風鈴」だと思います。背景の朝顔の造花も構図に組み合わせて、写真全体が華やかに仕上がりました。

使用機材:Nikon D3100
絞り:f/8
シャッタースピード:1/200秒
ISO:200
焦点距離:75mm

神奈川県・小田原風鈴

ローアングルで撮影された神奈川県 小田原風鈴

撮影メモ

使用機材:Nikon D3100
絞り:f/8
シャッタースピード:1/200秒
ISO:200
焦点距離:58mm

静岡県・駿河竹風鈴

静岡県・駿河竹風鈴。竹の曲線が美しく、鉄器風鈴を囲む構造が特徴的。

撮影メモ

南部鉄器の風鈴を、竹の籠の中に納めた珍しい構造の風鈴。まわりに造花の朝顔が集まるような構図で和の落ち着いた中にカラフルさがある雰囲気で撮影しました。

使用機材:Nikon D3100
絞り:f/8
シャッタースピード:1/200秒
ISO:200
焦点距離:40mm

岐阜県・美濃焼風鈴

愛知県・瀬戸 赤津焼の白磁風鈴。花模様の透かし彫りが特徴で、朝顔の造花を背景に夏らしい彩りで撮影。

撮影メモ

白磁のやわらかな質感と、花模様の透かし彫りが上品な瀬戸・赤津焼の風鈴。風鈴を画面右に配置し、空間に余白を作ることで、テキストが入れられる構図にしました。背景には朝顔の造花が入り、夏らしい彩りと奥行き感が引き立つ一枚になっています。

使用機材:Nikon D3100
絞り:f/8
シャッタースピード:1/200秒
ISO:200
焦点距離:135mm

※当初、愛知県・瀬戸 赤津焼風鈴と記載していましたが、正しくは岐阜県・美濃焼風鈴です。訂正してお詫び申し上げます。

高知県・海つ音風鈴

高知県・海つ音風鈴のガラス風鈴を主役に据えた一枚。透明感が際立つ構図。

撮影メモ

ガラスの風鈴にピントをしっかり合わせ、主役感を強調するように撮影しました。緑の背景ボケに浮かぶ透明なガラスのイメージに仕上がりました。

使用機材:Nikon D3100
絞り:f/8
シャッタースピード:1/200秒
ISO:200
焦点距離:125mm

福岡県・ガラス風鈴

福岡県のカラフルなガラス風鈴。中央配置で模様の美しさを際立たせた構図。

撮影メモ

カラフルな水玉模様が特徴的なガラス風鈴。中央に配置して撮影することで、背景の朝顔や彩りと調和しながらも主役として引き立てました。

使用機材:Nikon D3100
絞り:f/8
シャッタースピード:1/200秒
ISO:200
焦点距離:66mm

本記事の写真はすべて、Adobe Lightroomで現像・編集を行っています。
明るさや色味を整えるだけで、印象がぐっと変わります。
Adobe Lightroom(公式サイト)はこちら。

Adobe Lightroom

風鈴撮影の工夫とこだわりポイント

今回の撮影では、ただ風鈴を記録するのではなく、「夏らしさ」や「主役感」「背景との調和」を意識して構図を選びました。以下のような点に気をつけながら撮影を行っています。

単体の風鈴を主役にする

1つの風鈴にピントをしっかり合わせ、絵柄や形が美しく見える角度(正面や斜め)を選びました。風鈴の個性が伝わるよう、背景と距離を取って主役感を演出しています。

背景ボケで彩りと奥行きをプラス

造花や緑、竹の天井など、明るい色の背景をぼかすことで、風鈴の輪郭が引き立つよう工夫しました。背景に少し色が入るだけで、写真に奥行きが生まれます。

上下左右どこかに余白を残す構図

バナー画像やSNS用のテキスト挿入も考慮し、風鈴の左右や上部にスペースを確保しました。余白のある写真は使い勝手が良く、デザインにも活かしやすいです。

“涼”と“和”を意識した夏らしい要素

風鈴の種類にも注目し、ガラス風鈴、朝顔の造花、短冊など、日本の夏を象徴するモチーフが入るよう意識しました。見た目にも涼しく、どこか懐かしさのある和の情景を目指しました。

まとめ|お気に入りの風鈴を見つけに行こう

風に揺れて音を奏でる風鈴は、ただの飾りではなく、見た目の美しさと音の涼やかさで“夏を感じるアート”そのものです。

写真を撮る人にとっては、風鈴そのものの造形美はもちろん、光や影、背景との組み合わせで表情がガラリと変わる魅力的な被写体。スマホでも一眼カメラでも、ちょっとした工夫で印象的な一枚になります。

西新井大師の風鈴祭りは、そんな“撮りたい”という気持ちを刺激してくれる場所でした。最初は純粋に被写体として風鈴を見ていましたが、撮影を通して全国の風鈴の形や音色、そして素材や作り方がまったく異なることを知り、気づけば「この風鈴はどこで、どうやって作られているんだろう」と、工芸や背景にも興味が湧いていました。

今回紹介したような全国各地の風鈴に一度に出会える機会は貴重です。
ぜひ実際に訪れて、あなたも音と彩りに包まれる夏のひとときを楽しみながら、自分だけのお気に入りを見つけてみてください。
カメラを手に、風と音に誘われて歩く時間が、きっと特別な一枚へとつながっていくはずです。

※掲載写真についてはこちらをご覧ください。

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