SLIK GX-S 6400とは?

軽量で扱いやすく、夜景撮影でも安定感のある三脚を探していたところ見つけたのが「SLIK GX-S 6400」。
ビデオ撮影やスマホ撮影にも対応したモデルで、初めての三脚としても使いやすい設計です。
脚の伸縮や雲台操作がスムーズで、屋外の撮影や旅行にも幅広く活用できます。
実際に使用してみた感想を、写真とともに紹介します。

一眼レフでも安定感あり。夜景撮影も安心

脚ロックレバー式の三脚を長年使っていましたが、使ううちに脚ロック部のストッパーが緩むようになってきたため買い替えを決意。

今回購入したGX-S 6400も脚ロックレバー式です。脚ロックレバーと開脚位置を安定させるステーストッパーでしっかり固定できる構造になっており、安定感がありました。
脚の伸縮もスムーズで、一眼レフ撮影時はレリーズかセルフタイマーで手ブレを防止して、夜景の長時間露光撮影をしました。

SLIK GX-S 6400の脚部構造を示す写真。脚ロックレバーとステーストッパーの位置を赤い矢印で示している

SLIK GX-S 6400にNIKON D3100を装着し、夜の街並みを背景に夜景撮影を行っている様子

アームの動きも滑らかで、撮影ポジションを調整しやすい

パン・チルトの操作は一本のハンドルでとてもスムーズにできます。
動きが滑らかであり、上下・左右の構図の微調整がしやすいのが大きなポイントです。
スマートフォン撮影やビデオ撮影にも十分対応できる操作性です。

SLIK GX-S 6400の雲台アーム部分。パン・チルト操作ができるハンドル付きで、構図の微調整がしやすい構造

スマホ撮影にも対応|取り付けがワンタッチ

GX-S 6400のクイックシューにはスマホホルダーが内蔵されており、クイックシューを開くだけでスマホを装着可能。
ホルダーを別に持ち歩く必要がなく、スマホ撮影にもすぐ切り替えられる点が便利です。
幅58〜90mm、厚さ12mm以下のスマートフォンに対応しており、ほとんどの機種で問題なく使用できます。

SLIK GX-S 6400のクイックシューに内蔵されたスマホホルダー。幅58〜90mm、厚さ12mm以下のスマートフォンに対応し、ワンタッチで取り付け可能
SLIK GX-S 6400にiPhoneを装着し、水辺で撮影している様子。スマホホルダーを使用して安定した構図で撮影しているシーン

持ち運びやすく、収納ケースも便利

折りたたむと全長は約47cm、重量は約1.25kg。
付属のナイロン製ケースに入れて持ち歩いても重さをそれほど感じません。
一眼レフ(NIKON D3100)と一緒にリュックに入れても負担は少なく、軽量ながらしっかりした作りなので、旅行やフォトウォークにも最適です。

SLIK GX-S 6400に付属するナイロン製収納ケース。肩掛けストラップ付きで持ち運びやすく、三脚をコンパクトに収納できるケース
付属のナイロン製収納ケース。肩掛けできるストラップ付きで、SLIK GX-S 6400をコンパクトに持ち運べる便利なケースです。

高さ調整がしやすく、目線の高さで撮影できる

最大伸長は約154cm(4段式)で、身長173cmの人でも目線の高さで自然に撮影できます。
ギア式エレベーターを搭載しており、エレベーターストッパーをゆるめてクランクハンドルを回すだけで、スムーズに高さを調整できます(スライド範囲:約26.5cm)。
高さを決めたら、エレベーターストッパーを閉めてしっかりロックしてください。

取扱説明書には「エレベーターは短くして撮影した方がブレ防止になる」とありますが、実際にNIKON D3100で撮影したところ、エレベーターを高く伸ばしても安定感があり、ブレはほとんど感じませんでした

SLIK GX-S 6400のエレベーターストッパーとクランクハンドルの位置を示した写真。ストッパーをゆるめてハンドルを回すことでスムーズに高さ調整ができる構造を解説

SLIK GX-S 6400のエレベーターを下げた状態
エレベーターを下げた状態のSLIK GX-S 6400。

SLIK GX-S 6400のエレベーターを伸ばした状態。クランクハンドルで高さをスムーズに調整できる様子。
エレベーターを上げて高さを伸ばした状態。クランクハンドル操作でスムーズに調整できる。

水平調整の目安になる

三脚本体の上部には、撮影時の水平を確認するためのレベラーが備わっています。
この三脚用レベラーを使うことで、設置時におおよその水平を簡単に確認できます。
カメラ内蔵の電子レベラーと比べると精度は異なりますが、構図を整える際の目安としては十分実用的です。

SLIK GX-S 6400の三脚上部に搭載されたレベラー。撮影時に水平を確認するための目安として使用できる気泡式水平器のクローズアップ

使って感じたデメリット・注意点

どんなにコスパが良い三脚でも、実際に使ってみると気づく点はいくつかあります。SLIK GX-S 6400を使用して感じたデメリットを正直にまとめました。

重めのレンズを装着するとやや不安定(最大積載質量1.5kgの壁)

NIKON D3100で標準レンズを使用する分には問題ありませんでしたが、最大搭載質量は1.5kgのため、本格的な重さのある中望遠〜望遠レンズを使う撮影にはあまり向いていません。

特に、望遠レンズを使うと重心が前に移動するため、少しの風やシャッターを切る動作でブレが発生しやすくなります。本格的な一眼レフとズームレンズの組み合わせを予定している方は、安定性の面で物足りなさを感じるかもしれません。 軽量カメラや標準ズームレンズでの使用がベストです。

雲台の交換や、アルカスイス互換性が無い

SLIK GX-S 6400は、雲台が三脚と一体化しており、取り外して別の高性能な雲台に交換することができません。 撮影技術が向上し、将来的に本格的な自由雲台や動画用の雲台などにステップアップしたいと考えた場合、三脚ごと買い直す必要があります。

また、採用されているクイックシューは独自規格で、汎用性の高いアルカスイス互換ではないため、他の三脚や機材とプレートを共通化したい方には不便に感じるかもしれません。

三脚の最短サイズが約47cmで、収納する場合、少し工夫が必要

折りたたみ時の長さが約47cmあるため、リュックカバンに入れるとちょうどギリギリ収まるサイズ感でした。
持ち運びは可能ですが、小型バッグやコンパクトリュックだと少しはみ出すこともあります。
付属のナイロン製ケースがありますが、電車移動などで荷物を減らしたい方は、収納サイズを確認しておくと安心です。

まとめ|軽量で安定感のある三脚

SLIK GX-S 6400は、軽量・安定・多機能のバランスが取れた三脚です。
脚ロックレバー式の安心感や、スムーズな雲台操作、スマホ対応など、初心者にも扱いやすいポイントが多く、
価格以上の価値を感じられるモデルだと思います。

軽いカメラでの撮影や、夜景・風景・スマホ撮影などに幅広く使える一本です。
「最初の三脚」としても、「買い替え候補」としてもおすすめできるコスパの良い製品です。

三脚を活かした撮影シーンを紹介

三脚を使うと、夜景や雨の日の撮影など、手持ちでは難しい表現がぐっと広がります。
ここでは、実際に三脚を活かして撮影した記事を紹介します。