「せっかく写真をアップロードしたのに、審査で落ちた…」
そんな経験、ありませんか?
Adobe Stockでは、すべての素材が厳しい品質チェックを受けます。特に初心者のうちは、何が悪かったのか分からずに落ち込んでしまうことも。でも大丈夫。原因を知って改善すれば、審査通過率はぐんと上がります!
この記事では、私自身の失敗も踏まえて、Adobe Stockでよくある審査落ちの理由とその対策をわかりやすく解説します。
よくある審査落ちの理由5選
1. ノイズや解像度の問題
ノイズとは、画像に含まれるざらつきや粒状の乱れのことです。特に高感度(ISO)で撮影した写真や、暗い環境で撮影した写真ではノイズが目立ちやすくなります。これにより全体のクオリティが低下し、審査に通りにくくなります。
また、画像の粗さ(解像度の低さやシャープネス不足)も問題です。細部が不明瞭な画像は、印刷やデジタル表示で不具合が出る可能性があるため、審査で拒否されやすくなります。
- ISO感度はできるだけ低く(ISO100〜400推奨)
- ノイズ除去やシャープ処理でクリアな画像に仕上げる
- 暗い写真は明るさ補正で調整する
2. 構図の乱れ・ピントの甘さ
構図が甘いと、視覚的に魅力がなくなり、伝えたい内容が伝わりにくくなります。三分割法や対称性を意識することで、バランスのとれた写真に仕上がります。
ピントが甘いと、画像全体がぼやけた印象になります。特に人物写真では、目や顔にピントが合っていないと評価が下がります。
- 三分割法や対称性を意識して、バランスの取れた構図にする
- 主役となる被写体にしっかりピントを合わせる
- 不要な要素を避けて、被写体を明確にする
3. 著作権・商標の問題
商標や著作権を侵害している素材は、法的リスクがあるため、Adobe Stockでは厳しくチェックされます。ロゴ、ブランド名、有名な建築物、アート作品、キャラクターなどが写り込んでいると、審査に落ちてしまいます。
- 写真内のロゴはPhotoshopなどで消す。
- 撮影時に著作権のある要素が入らないよう注意する
- 不明な場合はAdobe公式ガイドラインを確認する
4. モデルリリース・プロパティリリースの不足
人物が写っている写真では、モデルリリース(被写体本人の同意書)が必要です。また、建物やアート作品などが写っている場合も、プロパティリリースが求められることがあります。
- 顔が写っている人物には必ずモデルリリースを用意する
- 自宅・店舗・アート作品などが写っている場合はプロパティリリースを確認する
5. 類似写真の投稿が多すぎる
Adobe Stockでは、多様なコンテンツが求められます。同じ構図・テーマの写真を何枚も投稿すると、類似コンテンツと見なされて審査に落ちることがあります。
私も初めの頃、構図だけ変えた写真を連続で投稿して落とされた経験があります。
- 同じような写真を連投しない
- 構図のバリエーションより、1枚の質を高める
多くの人は「自分の作品は大丈夫」と思いがちですが、Adobe Stockの審査は意外とシビアです。理由を理解して改善すれば、次の投稿で合格する可能性は大きく上がります。
審査に落ちたらどうすればいい?
落ちたらすぐに削除せず、原因を分析し、必要に応じて修正して再アップロードするのがおすすめです。
Adobeから届く「却下理由」は英語表記のこともありますが、主に次のようなものがあります
- Technical Issues(技術的な問題):ノイズ、露出ミス、ピントずれなど
- IP Refusal(著作権・商標関連):ロゴや著作物の写り込み
- Similar Content(類似コンテンツ):似た構図やテーマの写真が多すぎる
これらの写真は、Adobe Stockに投稿をし始めた頃のものです。初めはあまり審査基準を意識していなかったこともあり、落ちてしまうことが多くありました。
以下は実際に却下された例と、その理由です。
審査に落ちた写真の例:東京の夜景

この写真は、東京の夜景を撮影したものですが、Adobe Stockの審査では「品質の問題」として却下されました。
審査コメントには「画像の技術的品質に影響がある一般的な問題には、露出の問題、ソフトフォーカス、過剰なフィルタリングまたはアーティファクト / ノイズなどがあります。」と記載されていました。
実際に100%で見ると、遠くのビルが少しぼやけていて、暗い部分にはノイズが目立っていました。夜景は綺麗に見えても、ストックフォトとしては「技術的に十分なクオリティ」が求められることを、このとき実感しました。
審査に落ちた写真の例:知的財産権に関わる写真
写真は控えさせてもらいますが、大分県にある中津城を撮影したもので、Adobe Stockに投稿しましたが、「知的財産の侵害」として審査に通りませんでした。
審査コメントでは、「知的財産 (IP) 法で保護されていると思われる要素が含まれているため」とありました。
実は、有名な建築物や観光施設などの中には、外観や敷地そのものが知的財産として保護されているものがあります。特に現代的に再建された建物や、運営団体がある施設などは注意が必要です。
撮影自体は問題なくても、ストックフォトとして商用利用されることが問題になるケースがあるということを、この経験で学びました。
審査に落ちた写真の例:金属テクスチャ

このときは、金属のテクスチャ素材を撮影し、色や明るさを少しずつ変えた4枚の画像を投稿しました。でもそのうちの何枚かが「類似の画像が提出済み」として却下に。
審査コメントには、「アドビのお客様に付加価値を提供できるように、画像はそれぞれに異なる必要があります。同じ画像または類似した画像の3色以上のカラーバリエーションは認められません」と書かれていました。
確かに、あとから見返すと「これ…色味以外ほぼ同じじゃない?」という感じで、使い分けしにくい内容だったなと思います。
Adobe Stockでは、類似コンテンツが多いと“スパム的”とみなされることもあるため、「一番いいものを選んで投稿する」という意識がかなり大事です。特にテクスチャ素材のように構図が似やすいジャンルでは要注意ですね。
Adobe Stockの知的財産権に関するガイドラインは こちら
審査に落ちた写真を見直す3ステップ
1. 明るさ・ピント・ノイズをチェック
- 明るさが適切か(白飛び・黒つぶれしていないか)
- ピントはしっかり合っているか
- ノイズは目立っていないか
画像編集ソフトを使って、必要な補正を丁寧に行いましょう。
2. 不要な要素が写っていないか確認
- ブランドロゴや商標が写り込んでいないか
- 有名な建物やアート作品が含まれていないか
- 法的リスクがないかをチェック
3. リリースが必要なものではないかを判断
- 人物が写っていればモデルリリースが必要
- 特定の建物や商業施設はプロパティリリースが必要な場合あり
- 背景に著作物が写り込んでいないかを確認
投稿する前に上記を意識するだけで、グッと審査の通過率は上がりますよ。
まとめ
Adobe Stockで落ちた写真を見直して改善するプロセスは、単なる振り返りにとどまらず、あなたのスキルアップにもつながる大切なステップです。
焦らず、一枚ずつ改善していけば大丈夫。あなたの写真が誰かの作品やビジネスに役立つ日も、きっとすぐそこです!
ぜひ次のアップロードで合格を目指しましょう。
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